「金型」と他の型との違いとは?

2023/06/30

プレス金型を製造する、協栄製作所がお送りする金型コラム。今回の金型コラムは、さまざまな型の材質とその用途について、深堀していこうと思います。

金型特有の特徴

「金型」と木型やロウ型など他の「型」とは、いつくつかの決定的な違いがあります。ここでは、金型の違いを浮き彫りにすべく、詳しく記載していこうと思います。

1金型の素材は基本「鉄」

金型の素材は、一部の例外を除き基本的に「鉄」でできていいます。それも通常のFeではなく、特殊鋼と呼ばれる特別な素材。刃物やシャーリングなどで使用する刃の部分に使われる鋼は、焼き入れを行うことで硬度を高めることはご存知だと思います。金型で使用される特殊鋼は、この鋼をベースとして多様な元素を付加し、さらに強度を高めたものが使われます。鉄は元来、適度な「硬さ」と「しなやかさ」を合わせ持つ素材。金型では、その鉄をさらに強度を高めた素材を使用します。そのため、石・木で作られた「型」よりも摩耗や欠損に強く、強靭であるといえるでしょう。

2 金型は専門の工程を経て作られる

金型に求められるのは、何よりも精度です。そのため金型は、専門の設備が整った工場で、金型の知識に明るいプロフェッショナルの手によって製造されます。金型を使って、精密な部品が製造されることも多いため、極限まで精度を高めた技術も要求されます。

協栄製作所金型製造

金型を使う際は専門の機械と場所も必要

金型を使用する際は、専用の向上とプレス機器が必要です。特に金属プレス加工を行うのであれば、何十トン・場合によっては何百トンもの強大な圧縮力がないと、素材である鋼材を抜くことができません。

3 金型は工業製品に使われることが多い

2の項目でもお話しした通り、金型を使えば「高精度」「高機能」な製品を作り出すことが可能です。そのため、金型は工業製品の部品製造過程では、無くてはならないものになっています。また金型の中には、単なるプレス射出機能だけでなく、部品組み付けや・素材の挿入/移動機能を持ったものも珍しくありません。このような金型は、非常に複雑な形や構造をしており、設計や製造にも高度な技術とノウハウが必要になります。

4 金型は専門工場でつくられる

3の項目でもお話ししましたが、金型の製造には、数多くの知識とノウハウ・それに専用の道具・設備が必要になります。市場の製品精度の向上に伴い、金型の先進性や高気密性・高精度化に対する要求は高まる一方です。そのため、CAD/CAMを初め各種のNC・コンピュータ管理による、切削加工やボーリング加工が必要な場合も増えてきています。

協栄製作所金型製造設備

まとめ

・金型と他の型で使われる材質の違いについてご理解いただけましたか?
・金型と他の型を使って作り出されるものの違いについてご理解いただけましたか?
・金型と他の型との構造や、製造工程についての違いについてご理解されましたでしょうか?

 

 

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