金型コラム 金型を使って1個or多数を取るのか?

2023/06/25

生産効率を考えた時、1つの金型に、いつくのキャビティ(凹型のこと)を設置するか?というのは思案のしどころではないでしょうか?

キャビィを考えた金型設計

金型では、1つの金型に対し1つのキャビティを設置することを、“1個取り”6つのキャビティを配置することを“6個取り”と呼び表します。プレスの順送金型では、加工工程が1列であれば、“1列取り”加工工程が3列の場合は、“3列取り”と呼びます。

金型の価格を優先するのか効率を優先するのか?

こと「生産効率」という観点だけで見れば、1つの金型・1つの順送(金型)工程で、可能な限り複数の製品・部品が取れることが望ましいといえます。しかしながら、ものごとには何事も作用と反作用があります。金型でいえば、1つの金型に対し複数のキャビティ(凹型)を配置すると、金型の構造が複雑となり金型の価格が高騰してしまいます。

金型が複雑になるとメンテナンスサイクルや寿命も短くなる

当然のことながら金型が複雑になると、可動部品が多くなり、それだけメンテナンスサイクルを短くせざるをえません。金型は何トン何百トンもの加重に耐えなければなりませんので、相対的に寿命も短くなってしまいます。単発で稼働する金型であればまだ良いのですが、順送金型で工程が複雑なものであれば、担当者の悩みは大きくなるでしょう。

1つの金型にキャビティが1つだとすると

1つの金型に1のキャビティを配置する場合、金型の構造はシンプルとなり、製造コスト・ランニングコストが抑えられ、寿命もロングスパンで考えることができます。しかし同一時間内に製造できる個数は限られたものになるため、生産効率は大幅に低下してしまいます。

金型が複雑になれば、プレス加工に求められる技量も変わる

金型が複雑になれば、その金型を使ったプレス加工技術も変化します。お察しいただけるとは思いますが、金型が複雑になればなるほど、プレス加工に求めれる技術や精度は高くなっていきます。

プレス金型では部品コストと可動効率の総合的な判断が必要

1つの金型に対してキャビティが多いと、生産効率が良いことはお話ししてきました。しかしながら、1つの金型で複数のキャビティを設けてできる製品は均一でないことが多いもの。どうしてもバラつき出てきてしまいます。新たな金型を発注する際、もしくは新たなプレス金型を使って、順送工程を生み出すのであれば、その製品の生産計画に基づき、「部品のコスト」「品質管理水準の高低」「月産生産能力」などを総合的に判断しなくてはなりません。

プレス金型メーカーもお客様のご要望に応えなければならない

「小さな取り数(列数)で速度重視加工をするのか?」それとも「大きな取り数(列数)で大

量の加工を行うのか?」。

プレス金型の関係者として、常に最良の提案を行っていきたいものです。

プレス金型提案

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