金型の種類・特徴

2023/06/22

金型と一口に言ってもプレス金型やガラス用金型、鋳造・鍛造用金型、粉末成型用金型などがあります。プラスチック成型金型、ダイカスト用金型なども同様です。

金型を用いた成形はたくさんの種類があり、用途や素材によって細かく使い分けられ、方法も様々あります。このコラムでは、一般的なプレス金型などの例を挙げて、基礎知識と構造例や成形例をご紹介いたします。プレス金型やプレス加工にご興味のある方や就職・求人情報を探されている方。金属加工を生業にされている方の参考になればと思います。

プレス金型

金型の中でもっとも一般的なのものが、プレス金型です。国内で生産している金型の半分はこれに該当し、薄板金属部品の大量生産には絶対に欠かせない金型となります。

プレス金型を用いて作られる製品は自動車のドアやバンパー、ボディの天井部分などです。小さいものではオーブンレンジやお鍋、お皿、流し台のシンク、さらには缶飲料の缶なども作られることがあります。これらは全て、金属やアルミの薄い板に圧力をかけて変形させて作るものです。

プレス金型を使ったプレス加工

プレス加工の方法は、せん断加工、曲げ加工、絞り加工、接合などに分類されます。せん断加工とは板に決められた穴を開けたり、決められた形に切断したりするような加工で、プレス加工において一般的な加工の方法です。

曲げ加工、絞り加工はVの字型に曲げたり、薄く伸ばしていってカップやボウルのように丸く伸ばしていくような加工で、缶を作る際などに用いられます。

接合は2枚の金属板を、リベットなどを用いてかしめするなどをして接合していく方法です。

金型の種類

さらに金型には以下のような種類に分けられます。

単工程型

単工程型とは、1種類の加工だけを行う=単加工の金型のことです。単純でシンプルな形をした1か所の加工に最適で、とてもコンパクトなのが特徴です。加工する際にその都度材料を金型の中へ入れ、加工が終わると取り出すという使い方もわかりやすくなっています。

しかし、その分複雑な形状の部品加工、様々な工程が必要な連続加工などには不向きになっています。

単工程型の代表的なものだと、金型の底部にダイを取り付けるダイホルダ、上部にはパンチホルダがあり、さらにパンチホルダの上部にはシヤンクがあり、プレス機械の上下に動くテーブル部分に連動するというものが大半です。

トランスファ型

トランスファ型とは、トランスファプレスというプレス機械を用いる方法です。いくつもの工程の加工を、トランスファフィーダという送り装置によって順番に送り出し、加工をするというもので、主に絞り加工に用いられる構造です。

順送型

一つの金型の中に、たくさんの工程を加工できるパンチと、ダイを備えた金型です。材料を順に一定の長さで送り込みながら、せん断加工や曲げ加工、絞り加工、かしめ加工なども含めて連続ですることができます。一定の長さで送り込むという材料は、リールに巻き取られているフープ材を供給しながら行うことが多いです。加工のスピードは形状によっても変わるものの、1分間500から2000回程と、高精度で品質も高い部品を大量に生産できます。

順送型は素晴らしいが…

ただし、この金型の設備はコストがかかり、非常に難しくなっています。さらに金型部品の加工精度はとても重要ですので、技術力があり、丁寧に作業をする金型メーカーでなければ精度の高い順送はまずできません。そのため、我が国が誇る金型こそ、順送金型と言っても差し支えないほどです。

順送金型の設計はストリップレイアウト図により、材料が順次加工されて変形していく過程を考えるのも大切なノウハウの一つです。順送型ではUSBコネクタやハウジングなどの部品を作るのに用いられます。

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